シングルマザーとしての生活を1年間続けていたまりこさん。
経済的にも精神的にもギリギリの中で、「自分の足で立つ」ことを学んだ彼女に、
やがて運命の出会いが訪れます。
名古屋のオーガニックカフェで出会った運命
出会いの舞台は、名古屋にある小さなオーガニックカフェ。
お客さん同士が顔見知りになるような、温かい雰囲気のお店でした。
当時のこうせいさんは27歳。
製造業の仕事で体を壊し、健康への意識を高めていたころ。
派遣社員としてアムウェイの営業を始め、趣味でオーガニックカフェを巡っていたといいます。
そんな中、常連客同士のイベントでまりこさん(当時39歳)と初めて出会いました。
「小さなカフェで15人くらい。お互いのおすすめ食材やお店を紹介しあっていたんです。」
出会いは“恋”ではなく、“食と健康”という共通のテーマから始まりました。
2人と子どもたちで出かけた「はじめての時間」
最初の外出も“デート”ではなく、“買い出し”。
産地に野菜を買いに行く、そんな日常の延長のような時間でした。
まりこさんはいつも子どもたちを連れていたため、
二人きりになることはほとんどありません。
それでも、夜になるとLINEで語り合う日々が続きました。
「健康や生き方、将来どうなりたいか。
深夜まで“議論”するようなやり取りでした。」
やがてお互いを意識するようになったのは、
子どもたちと一緒に行ったイルミネーションの帰り道。
こうせいさんが子どもたちと手をつないで歩いていた時、
後でまりこさんから送られた一通のLINEがきっかけでした。
「私の手も、すべすべだから握ってほしかったな♡」
その言葉をきっかけに、二人の距離は一気に近づいていきます。
「好きだよ」から始まった“年の差恋愛”
LINEのやり取りの中で、自然と「好きだよ」という言葉を交わすようになった二人。
当時まりこさんはすでに離婚をしており、
再婚や結婚という未来を考える余裕はありませんでした。
「もう結婚はいいやって思っていたんです。」
しかし、こうせいさんは違いました。
彼はまりこさんと子どもたちを“ひとつの家族”として受け入れる覚悟を持っていたのです。
区役所の“通報”で動いた、思いがけない入籍
交際が始まり、こうせいさんは土日だけまりこさんの家に遊びに来ていました。
財布も別、生活も別。
それでも、第三者の目には「家族のように見えた」のでしょう。
ある日、「シングルマザーの家に男性が出入りしている」と通報が入り、区役所の調査が入ったのです。
「本当にシングルマザーなのか?」と。
手当や給付金を受けていた立場上、誤解を避けるため、
二人は**“やむなく入籍”を決意**しました。
「通報がきっかけで、籍を入れることになったんです。
それまで別居してたけど、籍を入れるなら一緒に住もうって。」
こうして、二人は“ポンコツライス夫婦”として新たな生活をスタートしました。
家族からの反対と、母の死
結婚の報告を受けたとき、
こうせいさんの母親は猛反対しました。
「13歳も上の女性に人生を奪われる」
「若いあなたを狙ったのでは?」
そんな言葉も投げかけられたといいます。
半年間は母と連絡を断ちました。
それでも、最終的には「あなたが幸せならいい」と理解を示し始めてくれたそうです。
しかし――まりこさんに会う前に、母親は他界。
実子のポンちゃんが生まれる2か月前のことでした。
「初孫を抱かせてあげられなかったのが、いまでも心残りです。」
まりこさんの母もまた、この結婚には反対していました。
「若くて収入もない男性で大丈夫なの?」
と心配する気持ちが強かったといいます。
それでも、二人は“他人の声より、自分たちの幸せ”を選んだ”のです。
現在のふたり|「ポンコツライス」として生きる
再婚から3年。
今ではYouTubeチャンネル「ポンコツライス」を運営し、家族の日常を発信する二人。
はじまりは、こうせいさんがTikTokに投稿した
「編集なしでふざけ合う動画」がバズったことでした。
「視聴者の反応が嬉しくて、気づいたら夢中で投稿していました。」
そして現在、二人は「家族のかたちに正解はない」という信念のもと、
多様な価値観を発信し続けています。


